SimLexシリーズ機能概要

SimLexシリーズの基本機能は、大きく生産管理と会計に分かれています。

生産管理については、製造業の基本的な業務の流れに沿って、必要な機能をシンプルにまとめ、現場で使いやすい生産管理システムとして開発しました。

会計については、タイおよびインドネシアの会計制度・商習慣に合わせてローカライズしています。

また、SimLexでは、単に多くの機能を用意するのではなく、実際の業務フローに沿って処理を行えることを重視しています。

そのため、各処理について業務の流れに沿ったメニューを用意し、日本人スタッフだけでなく、現地スタッフにも分かりやすく、迷わず操作できる構成としています。

システムの機能を覚えてから業務を行うのではなく、普段の業務の流れに沿って操作すれば、自然にシステムを利用できる。

これも、SimLexが海外の現場で使いやすいシステムを目指して開発してきた基本的な考え方の一つです。

各機能

セールス管理

SimLexの販売管理は、実際の業務フローに沿って、見積から受注、出荷、請求、売掛金管理までを一連の流れとして処理できるようにしています。

基本的な業務フローは、

見積書 → 顧客P/O入力 → Delivery Note(出荷指示) → 出荷実績入力 → Invoice入力

となります。

顧客P/OおよびInvoiceについては、承認処理にも対応しています。

見積・受注

見積書を作成することができ、見積時点で品目コードが存在しない品目についても自動生成に対応しています。

見積書を顧客へ提出した後、その見積内容をもとに顧客P/Oを作成することができます。

出荷管理

顧客P/Oの入力後、出荷指示を入力し、Delivery Noteを発行することができます。

また、実際の海外取引で発生するさまざまな出荷形態に対応するため、

  • 一つのP/Oを複数回に分けて出荷する分納
  • 複数のP/Oをまとめて出荷する一括出荷

にも対応しています。

出荷指示に基づいてInvoiceを発行することができるため、受注から出荷、請求までを一つの流れで管理できます。

前払・返品・単価調整への対応

通常のInvoiceだけでなく、海外取引で発生するさまざまな請求処理にも対応しています。

  • Advance(前払)
  • Debit Note(返品・追加請求・単価調整等)
  • Credit Note(返品・減額等)

などを処理することができます。

出荷・販売実績の管理

出荷に関する業務では、注文請書、P/O納期遅れリスト、週間・月間の出荷スケジュールおよび実績などを確認・出力できます。

また、販売後の債権管理についても、売掛金履歴、売掛金エージング、債権台帳などのレポートを提供します。

販売実績については、品目別、顧客別など、さまざまな視点から確認することができます。

このようにSimLexの販売管理は、単に「受注を入力するシステム」ではなく、

見積 → 受注 → 出荷 → 請求 → 債権管理 → 販売分析

という販売業務全体を一つの流れとして捉えています。

[Local InvoiceとOver Sea Invoiceの例]

購入品管理

SimLexの購入品管理は、実際の購買業務の流れに沿って、発注から入荷、仕入計上、買掛金管理までを一連の流れとして処理できるようにしています。

基本的な業務フローは、

P/O入力・印刷 → P/O承認 → 受入実績入力 → 仕入先Invoice入力 → Invoice承認

となります。

発注管理

外貨にも対応しており、さまざまな通貨でP/Oを作成することができます。

また、購入価格マスタでは、単純な固定価格だけでなく、価格の有効期限やロットサイズに応じた単価にも対応しています。

入荷管理

P/Oの入力・印刷、承認後、購入品が入荷した時点で受入実績を入力します。

実際の購買業務では、一度の発注ですべての商品が入荷するとは限りません。そのため、受入実績では分納にも対応しています。

発注した数量と実際の入荷数量を管理することで、未入荷分を含めた購買状況を正確に把握できます。

前払・返品・単価調整への対応

通常の仕入処理だけでなく、海外取引で発生するさまざまな処理にも対応しています。

  • Advance(前払)
  • Debit Note(返品・追加請求・単価調整等)
  • Credit Note(返品・減額等)

などを処理することができます。

購入・買掛金・購入実績の管理

購入業務では、納期遅れリスト、原材料入庫明細、月間入荷スケジュールなどを確認・出力できます。

また、買掛金管理では、買掛金履歴、買掛金エージング、債務台帳などを確認することができます。

購入実績についても、品目別、仕入先別などの視点から確認することができます。

このようにSimLexの購入品管理は、単に「P/Oを発行するシステム」ではなく、

発注 → 承認 → 入荷 → 仕入 → 買掛金管理

という購買業務全体を一つの流れとして捉えています。

[Purchse P/O の例]

生産指示・実績管理

SimLexの生産管理では、生産指示から材料の払出し、生産実績の入力、ロット管理までを一連の流れとして管理します。

生産指示

生産指示を発行すると、生産指示書を印刷することができます。

生産指示書には、

  • 製番管理による生産指示書
  • MRPによる生産指示書

があり、生産形態に応じた管理が可能です。

材料払出し

生産指示に基づいて、材料払出計画書(ピッキングオーダ)を発行します。

ピッキングオーダに従って材料を払い出し、その実績を入力することで、生産に使用した材料と実際の払出しを正確に管理することができます。

生産実績管理

生産が完了すると、生産数、不良数、生産時間、ロットNo、ロケーションなどの生産実績を入力します。

また、不良が発生した場合には、不良要因別に実績を入力することもできます。

単に「何個作ったか」だけではなく、

何を、どれだけ作り、どれだけ不良が発生し、どれだけ時間がかかり、どのロット・どの場所に存在するのか

まで管理できるようにしています。

ロットトレース・ロット別在庫管理

生産実績を生産ロット単位で入力することで、ロットトレースやロット別の在庫管理が可能となります。

これにより、製品がいつ、どの生産ロットで作られ、現在どこにあるのかを追跡することができます。

生産指示・実績管理レポート

生産現場で必要となる帳票として、現品票、納期遅れ生産指示レポート、生産実績確認用レポートなどを用意しています。

このようにSimLexの生産管理では、

生産指示 → 材料払出し → 生産 → 生産実績 → ロット管理・在庫管理

という製造現場の実際の流れに沿って管理することを重視しています。

[現品票の例]

MPS(基準日程生産計画)、MRP(資材所要量計画)

SimLexでは、顧客からの内示やP/Oをもとに基準日程生産計画(MPS)を作成し、その計画から資材所要量計画(MRP)を行います。

基本的な業務フローは、

内示入力 → MPS(基準日程生産計画) → MRP(資材所要量計画) → MRP結果確認 → オーダーリリース

となります。

内示とMPS(基準日程生産計画)

顧客からの内示(フォーキャスト)を入力することができ、顧客P/Oと内示を組み合わせて基準日程生産計画を作成することができます。

内示データについても履歴管理が可能です。

MPSでは、顧客P/Oと内示をもとに、実際の生産に適した計画へ調整します。

具体的には、

  • 生産ロットの分割
  • 基準日程の平準化
  • 見込み生産需要の調整

などを行い、後工程のMRPが適切に実行できる基準となる生産計画を作成します。

MRP(資材所要量計画)

MRPでは、MPSで作成した基準日程生産計画をもとに、必要な資材の所要量を計算します。

その際には、単純に必要数量を計算するだけではなく、

  • リードタイム
  • ロットまとめ
  • 日数まとめ

などの条件を考慮して、実際の購買・製造につながるオーダーを計画します。

また、MRPはメモリー上ですべての計算処理を行うことで、高速な計算を実現しています。

当時の処理速度は、通常およそ30秒から3分以内を目安としていました。

MRPシミュレーション

既存の基準日程生産計画や顧客P/Oをもとに、実際のオーダーを発行する前に仮想的なMRPを実行するシミュレーション機能も備えています。

これにより、現在の在庫や受注状況を前提として、将来の資材所要量を確認し、有効在庫の検証や計画変更の判断に利用することができます。

製番管理型とMRP型のハイブリッド

MRPのロジックについても、製造業の実際の運用に合わせて、製番管理型とMRP型を組み合わせたハイブリッド方式に対応しています。

一つの方式をすべての製品に当てはめるのではなく、実際の生産形態に応じて適切な計画方法を選択できることを重視しています。

このようにSimLexでは、単にMRP計算を行うのではなく、

顧客需要 → 基準日程生産計画 → 資材所要量計画 → オーダーリリース

という一連の計画業務として捉えています。

[ハイブリッドMRPの概念図]

在庫管理

在庫管理

SimLexでは、在庫を単なる数量として管理するのではなく、どこに、何が、どのロットで、どれだけ存在するのかを正確に把握できるようにしています。

リアルタイム在庫管理

現在在庫は、ロケーション別・品目別に管理され、入出庫などの処理に応じてリアルタイムに更新されます。

さらにロット管理を行うことで、ロケーション別・ロット別の在庫管理も可能です。

棚卸管理

棚卸はロケーション別に実施することができます。

棚卸によって確定した在庫は、会計システムの在庫初期値としても利用できます。

ロット・有効期限管理

入出庫、在庫移動、在庫品目振替などの処理において、ロットNoおよび有効期限を管理することができます。

これにより、単に在庫数量を管理するだけでなく、ロット単位での在庫管理やトレーサビリティにも対応できます。

入出庫履歴とStock Card

入出庫、在庫移動、在庫品目振替など、さまざまな在庫処理を行うことで、入出庫履歴が自動的に生成されます。

そして、その入出庫履歴をもとにStock Cardを自動生成します。

Stock Cardでは、以下の在庫評価方法に対応しています。

  • 先入先出法(FIFO)
  • 後入先出法(LIFO)
  • Moving Average
  • 月次平均法
  • 個別法

このように、SimLexでは在庫の現在値だけでなく、その在庫がどのような入出庫によって形成されたのかという履歴まで一貫して管理しています。

そのため、在庫管理から会計に至るまで、同じ在庫情報を基礎として業務を行うことができます。

[Stock Card の例]

倉庫管理

SimLexでは、製造業の在庫管理とは別に、**倉庫業を対象としたWMS(Warehouse Management System)**も開発しています。

基本的な業務フローは、

入荷処理 → 入庫処理 → ピッキング処理 → 出荷処理

となります。

倉庫への商品の入荷から、所定のロケーションへの入庫、出荷時のピッキング、そして出荷まで、倉庫内で発生する一連の物流業務を管理します。

また、月次処理では、

  • 保管料計算レポート
  • ローディング・スタッフィングレポート

など、倉庫業務に必要な管理帳票を作成することができます。

会計

SimLexの会計システムは、日々の入力処理から売掛金・買掛金、銀行、固定資産、定期仕訳、税務処理、各種レポートまで、企業の日常的な会計業務を一連の流れとして管理します。

また、タイおよびインドネシアの会計基準・税務制度に対応し、タイの税務署提出書類やWithholding Tax(源泉税)関連書類にも対応しています。

基本的な会計入力

基本となるバウチャー入力では、借方・貸方をシンプルに入力することができます。

外貨による入力にも対応しており、入力した取引は基準通貨に為替レートを適用して換算します。

また、Journal Voucher、AR Voucher、RV Voucher、AP Voucher、PV Voucherなどの各種Voucherを印刷でき、各種Journal Bookにも対応しています。

受領・支払処理

受領入力では、売掛金の消込と入金仕訳を作成します。

支払入力では、買掛金の消込と出金仕訳を作成します。

これらの処理では、VAT(付加価値税)やWithholding Tax(源泉税)に関する仕訳も同時に作成することができます。

VATについては、未払VATの管理にも対応しています。

銀行処理

銀行処理では、銀行口座の入出金仕訳を作成することができます。

また、受取小切手・支払小切手(Cheque)の管理にも対応しています。

固定資産管理

タイでは固定資産として管理すべき金額の下限が比較的小さいため、固定資産管理は非常に重要な業務となります。

SimLexでは、定額法・定率法に対応し、償却期間や償却金額などを設定することで、月々の減価償却費を自動計算します。

さらに、月次処理によって固定資産の減価償却仕訳を自動生成します。

タイでは固定資産台帳が非常に多くなるケースもあるため、固定資産管理を自動化することを重視しています。

定期仕訳

Advanceなどで前払いした費用についても、月次処理によって必要な定期仕訳を自動生成することができます。

これにより、毎月同じ仕訳を手入力する必要を減らします。

多言語による帳票出力

各種会計レポートでは、勘定科目名を最大3種類まで設定することができます。

例えば、英語・日本語・タイ語を登録しておくことで、必要な言語で会計帳票を出力することができます。

また、タイ税務署への提出に必要な各種ドキュメントにも対応しています。

[貸借対照表の例]

[タイ税務署提出用Withholdin Tax の例]

インポート・エクスポート (Excel, CSV)

様々なマスタデータやトランザクションデータをインポート・エクスポートできます。データの形式はExcelまたはCSV形式です。この機能によりExcelとの親和性を高めています。

マスタデータのインポート・エクスポートでは、ほとんどのマスタで実行可能です。インポートの際に上書きモードまたは追加・更新モ=ドを選択できます。
トランザクションデータのインポートでは、販売入力、顧客P/O、出荷実績、購入品入力、購入P/O、受入実績、生産実績、棚卸在庫データ、入出庫データ、Voucherデータなどが可能です。
画面に表示されるデータはほとんどすべてExcelデータまたはCSVデータに出力できます。

レポート

SimLexシリーズでは、印刷レポートをすべてExcelに出力します。レポートフォーマットはすべてExcelで定義しますので、お客様で自由に変更できます。

[レポートフォーマット例 Invoice]